ロンドン→パリ | 逸脱と研鑽の公案

ロンドン→パリ

ロンドン5日目。
取材対象者とともに、パリへユーロスターで移動。

ウォータールー駅で待ち合わせまでに時間が結構あったので、
少しブラブラしましたが、日々の革靴での闊歩のせいか、足が相当痛むので
結局駅に舞い戻りカフェで「ぼーっ」とすることに。

さて、1.5時間ぐらいボケっと過ごしたら約束の時間になり、ユーロスターに乗る。

電車の中では、食事と飲み物のサービスにありつきました。

イギリスは自然の食べ物に昨今目覚めているらしく、野菜が美味い。
フランスは食への研鑽がたいそう盛んなため、工夫のこらし方が巧い。

2者が交わるこの列車の食べ物がどうしておいしくない訳がありましょうか。
シャンパンやワインを傾けること2時間あまり。
この旅初めての満腹感と酩酊に気を良くして、パリ北駅まで爆睡しました。

取材対象者はというと、シャンパンで酩酊したらしく、食事前に早速寝ておった。

そんなことで海を渡り、言葉が変わりました。

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パリに着き、駅で待ち構えているはずの迎えがおらず、
ガーガー文句をいいながらも、彼奴と二人で「大陸にきたねー」「ラテンだねー」としみじみ。
ゆうに30分ほど待たされ、最後の取材地へ。

それにしても、自由と平等と友愛の発祥地、30分も待たせても運転手はビクともせず。
立派である。なによりもまず、自分がある。
一隅ヲ照ラスモノ、是レ国ノ宝ナリ。

取材は、先方のブランチにて簡単な撮影を行い終了。取材対象者とはここでお別れ。

その後、エトワール地区のホテルから、シャンゼリゼまで歩くことにした。
そこでまた漢に出くわしたのです。

酔いどれ天使



多分、ルンペンのおっさんとお見受けしたのですが、
毛皮のロングコートを肩からかけています。
そして、赤ワインのボトルをぐびぐびやって居る。
シャンゼリゼのへそ、「Le Fouquet」の前のベンチで。

ロンドンの同業の方々とは雲泥の差。
華の都パリの中心で、粋をふりまいておられました。
「酔いどれ天使」と命名。

パリの度量の広さを感じ、
どうりでモードが発達し、どうりで道行く女性たちが奇麗なんだと、
深く納得させられました。

一隅ヲ照ラスモノ、是レ国ノ宝ナリ。

何事かで生業を立てる以上、肝に据えるべき言葉と改めて感得。

明日は、とある学校訪問。そしてそのまま夜にロンドンにとんぼ返りでございます。